副業のメリット
- 副収入が手に入る
- 好きなことができる
- スキルアップができる
- 現在の仕事が万が一なくなった時のリスクヘッジになる
- 転職の下準備ができる
- 独立・起業の下準備ができる
- 自分の能力を発揮する
- 仕事とは別の人間関係、コミュニティを築ける
- 暇つぶし
副業のデメリット
- 時間がなくなる
- 本業に悪影響があるケースもある
- 会社がOK出してくれないケースもある
- 先行投資が必要になる
- うまくいくとは限らない
- 精神的な負担が大きい
- 税金は自分で確定申告しなければならない
- 詐欺などに会う可能性もある
副業をしている方のアンケート調査データ
副業をしている方への「副業をしている理由」を見れば、副業のメリットデメリットがわかるはずです。いくつかのアンケート調査を紹介します。
『エン転職』ユーザーアンケート
『エン転職』ユーザーアンケート
- 調査対象:『エン転職』ユーザー
- 回答社数:10,207人
- 調査方法:インターネットによるアンケート
- 調査期間:2019年6月26日~2019年7月28日
副業を希望する理由
回答 | 回答率 |
---|---|
収入を増やしたい | 88.0% |
知見・視野を広げたい | 22.0% |
スキルアップを図りたい | 21.0% |
キャリアを広げたい | 20.0% |
趣味・生きがいを見つけたい | 20.0% |
人間関係を広げたい | 16.0% |
自分の能力を幅広く発揮したい | 15.0% |
やりたい仕事がある | 14.0% |
失業したときの保険 | 14.0% |
将来の起業・転職に向けた準備 | 14.0% |
その他 | 1.0% |
厚生労働省/労働政策審議会 (安全衛生分科会)
アンケート調査概要
- 調査対象:調査会社のモニター67万人
- 回答社数:159,355人
- 調査方法:インターネットによるアンケート
- 調査期間:2020年7月23日~2020年7月29日
副業を希望する理由
回答 | 回答率 |
---|---|
1つの仕事だけでは収入が少なすぎて、生活自体ができないから | 39.7% |
働くことができる時間帯に制約があり 1つの仕事で生活を営めるような収入を得られる仕事に就けなかったから | 7.9% |
収入を増やしたいから | 56.6% |
ローンなど借金や負債を抱えているため | 11.6% |
転職したいから | 2.3% |
独立したいから | 4.8% |
自分で活躍できる場を広げたいから | 19.8% |
様々な分野の人とつながりができるから | 13.6% |
現在の仕事で必要な能力を活用・向上させるため | 9.5% |
時間のゆとりがあるから | 18.6% |
副業の方が本当に好きな仕事だから | 10.3% |
本業の仕事の性格上、別の仕事をもつことが自然だから(大学教員、研究者など) | 4.4% |
仕事を頼まれ、断りきれなかったから | 7.7% |
社会貢献のため | 5.3% |
その他 | 8.0% |
株式会社パーソル総合研究所/副業の実態・意識調査
アンケート調査概要
- 調査対象:副業者(過去3年以内に副業経験あり)
- 回答社数:1082人
- 調査方法:インターネットによるアンケート
- 調査期間:2018年10月26日~2018年10月30日
副業を希望する理由
回答 | 回答率 |
---|---|
副収入を得たいから | 81.9% |
現在の仕事での将来的な収入に不安があるから | 71.0% |
生活するには本業の収入だけでは不十分だから | 68.9% |
副業で好きなことをやりたいから | 57.7% |
自分が活躍できる場を広げたいから | 56.3% |
本業では得ることができない新しい知見やスキル、経験を得たいから | 55.2% |
会社以外の場所でやりがいを見つけたいから | 52.0% |
現在の職場で働き続けることができるか不安があるから | 51.8% |
さまざまな分野の人とつながりができるから | 51.6% |
会社以外の場所で役に立てる場所を見つけたいから | 46.7% |
自分のスキルを会社以外の場所で役立てたいから | 45.8% |
現在の職場に居場所があり続けるか不安があるから | 42.8% |
自分のスキルが他の場所でも通用するか試したいから | 41.2% |
趣味を仕事にしたいから | 40.4% |
時間のゆとりがあるから | 40.2% |
アンケート調査の「副業をしている理由」を見ると、副業をするメリットが透けて見えてきます。
副業のメリット
1.副収入が手に入る
副業の最大のメリットは、本業の給料以外の収入が入ることです。
本業の給料は、なかなか、上昇しません。
- 業績が良くても、ボーナスが手厚くなっただけで、ベースアップしない。
- 業績が良くても、給料が上がらない。
- 給料が上がっても、役職が上がってしまい、責任も、労働時間も増えてしまった。
という人は少なくありません。
その上で、物価の上昇、税金や社会保険の金額だけが年々上がってしまうのですから、相対的な給料というのは、目減りしてしまっている方が大半なのです。
アンケート調査でも
- 現状の収入では、生活を十分に賄えない
- ローンや借金を返済したい
という声も多いです。
副業をすることで、土日祝日や平日の帰宅後の自由な時間は減ってしまいますが、その分、給料以外の副収入が得られるため、生活はかなり楽になり、自由に使えるお金も増えるのです。
副業の最大のメリットは「副収入が手に入ること」と考えて良いでしょう。
2.好きなことができる
会社で働いていて、自分の好きなことができている人はどのくらいいるのでしょうか?
全国の20~60代の男女1,400人に「好きな仕事につくことができたか」どうか調査したアンケートデータでは
2017年、1400人を対象に調査
- 自由業:58.3%
- 経営者:48.1%
- 公務員:35.9%
- 会社員:28.0%
- 専業主婦(夫):27.0%
出典:しらべぇ編集部
となっています。
会社員は、4人に1人ぐらいしか、好きな仕事につけておらず、会社では、好きなことができないのが現状ということです。会社から給料をもらっている以上、やはり仕事に好き嫌いはできず、課された仕事をこなすという方が少なくないということです。
副業であれば、自分の好きな仕事を選ぶことができますし、本業の収入が確保できている状態ですので、収入が少なくとも、自分の好きなこと、自分のやりたいことをすることができます。好きなことができることも、副業の大きなメリットと言えます。
また、自分の好きなことができるということは、趣味や生きがいを副業で感じることもできるということです。本業では味わえない充実感を味わえるのも、好きなことができる副業のメリットと言えます。
3.スキルアップができる
スキルアップと言っても、いろいろなものがありますが
- 知識や見分を広げることができる
- 会社でできない技能を磨くことができる
- 仕事では知り合えない人との交流で知識が増える
- 会社でできない仕事をすることができる
- 副業があるからこそ、真剣に勉強できる
- ダイレクトに顧客の反応を知ることでスキルアップできる
など、いろいろな形のスキルアップが可能になります。
会社という組織の中では、身に着けることのできない、身に着けるためには相応の時間がかかるスキルや知識も、実際に副業という責任がある状態で実践を積み重ねることによって、迅速に身に着けることができるのです。
4.現在の仕事が万が一なくなった時のリスクヘッジになる
この理由も多いのですが、会社の規模に関わらず、どんな会社であっても
- 倒産するリスク
- 自分がクビにされるリスク
- 給料が下がるリスク
- 人員整理で希望しない部署に異動になるリスク
を抱えています。
会社からの給料のみで生活を賄ってしまっていると、なんらかの理由でその給料が途絶えてしまうと、貯金で生計を立てるしかなくなってしまいます。
貯金で生計を立てるとなると
- 貯金が尽きるのにビクビクしながら転職活動をしなければならない
- 貯金が尽きるのが怖くて、希望しない会社へ転職活動をしなければならない
- 日々のメンタルがやられてしまう
というデメリットがあるのです。
もし、会社の給料以外に副業で月10万円の収入があったらどうでしょうか。
万が一、会社が倒産して、給料が支払われなくなったとしても、生活費を抑えれば、大分長い猶予の中で転職先を決めることができます。
「収入が給料だけでない」ということが、心の余裕につながるのです。万が一の時に備えられるのも、副業の大きなメリットと言えます。
5.転職の下準備ができる
同じ業界で転職するのであれば、準備期間や準備はそれほど必要ないかと思いますが
- 「全く違う業界にチャレンジしたい」
- 「資格の必要な業界にチャレンジしたい」
- 「同じ業界だけど、良い条件で転職したい」
という場合には、転職先の業界に関して、ある程度のスキルや実績が必要になるケースがあります。
しかし、その準備期間中に給料が入らないと生活もままならないという方も少なくありません。
そこで利用されるのが副業です。
土日祝日だけでも、副業で、転職希望の業界の仕事を見よう見まねでも、取り組んでいれば、副業での実績ができ、その実績をもって、新しい業界の転職活動に生かすることができるのです。
30代以上の年齢での転職や全く未経験の転職などの場合、「副業での実績作り」が転職活動にプラスに働きます。
6.独立・起業の下準備ができる
- 「いきなり独立して、やっていけるのか不安」
- 「起業して仕事が一つも入らなかったらどうしよう。」
と不安を感じる場合にも、副業は有効になります。
独立・起業したい業界で土日祝日だけでも、副業という形で仕事をはじめておけば、万が一、うまくいかない場合は、独立・起業を止めておいて、その間は、給料を受け取れば良いのです。当然、うまくいくようであれば、すぐに独立・起業しても、問題ないのです。
いきなり独立・起業するよりも、副業・週末起業という形で、安定した収入は確保しながら、独立・起業の準備ができます。
7.自分の能力を発揮する
一つの会社である程度のポジションを持った会社員でも
- 「会社の外に出たら自分の力は通じるのだろうか?」
と思うことは少なくありません。
会社に所属している限り、その会社のブランドや信頼の上にあるからこそ、自分の力を発揮できていることが多く、それが自分の本当の実力なのか、わからなくなってしまう方も多いようです。
副業であれば、会社の名前を使わずに仕事ができるため、自分の本当の実力を推し量ることが可能になります。
8.仕事とは別の人間関係、コミュニティを築ける
会社での仕事での人間関係と、副業で築くことのできる人間関係は全く別物です。
立場や関係性が一から作れるため、「人間関係の幅を広げたい」という方も、副業に向いています。
9.暇つぶし
「暇つぶし」というと、印象が悪いかもしれませんが、暇を持て余すぐらいなら、お金が入り、かつ自分にあったものを選べる「副業」も、賢い選択しの一つです。
副業で、好きな仕事で、お金が入るようなれば、暇つぶしだったことも忘れるぐらい熱中できます。時間の有効活用というのも、副業の大きな魅力と言えます。
副業のデメリット
1.時間がなくなる
副業と言っても、土日祝日1時間程度でできるものは限られています。
ある程度、本気で副業に取り組むとなると
- 土日祝日:3時間~4時間
- 平日:1時間
ぐらいの時間を取ることが望ましいと言えます。
しかし、そうなると
- 友人と遊びに行く
- デートに行く
- 家族サービスで遊びに行く
- 旅行に行く
- 本を読む
- 趣味を楽しむ
- 家でゆっくりと過ごす
などの今まで確保できていた時間が取れなくなってしまいます。
副業の内容と本気度にもよりますが、ある程度の結果(収入)を出すためには、ある程度の時間を費やす必要があるため、今までできていたことができなくなるリスクがあります。
自分一人の時間であれば、問題ありませんが、彼女や奥さん(旦那さん)、ご家族との時間を減らすことになると、それによる弊害も出てきてしまうのです。
2.本業に悪影響があるケースもある
もし、副業でウェブデザインをしている方がいた場合、大きな仕事を受注して、納期が間に合わなかったら、徹夜してでも終わらせようと思うのではないでしょうか。
会社であれば、同僚や上司に助っ人をお願いすることもできますが、副業でやってしまうと、自分一人の責任になるため、無理な受注をしてしまうと、無理をして受注をこなさなければならなくなってしまいます。
また、副業に夢中になりすぎてしまうと、仕事中、会議中にも、副業のアイデアだしや改善点に思いをふけり、本業に集中できなくなってしまう可能性もあります。
副業に力を注ぐばかりに本業に悪影響が出てしまうリスクもあるのです。本業に悪影響があれば、出世や給料にも響いてしまいますし、同僚からは冷たい目で見られてしまうかもしれません。
3.会社がOK出してくれないケースもある
ここ最近やっと、会社も「副業」に対して許可をしてくれるところが増えてきました。
しかし、大前提として
- 申告制(行う副業を会社に申告する)
- 同業の副業はできない
- 本業に支障がある副業はできない
ルールがあります。
当然、同じ業界の仕事であれば、それなりのスキルがあるので、副業ははじめやすいのですが、会社としては競合他社のライバルに自分の会社の社員が業務を提供することになってしまうため、同じ業界の副業はNGにしているところが多いのです。
また、上司の許容度合いによっても、副業のしやすさは左右されます。
やりたい副業があったとしても会社や上司によっては、許可を得られない可能性があるのです。
また、内緒で副業をしてしまうと、副業がバレたときに問題になってしまいます。最悪、解雇されてしまう可能性もあるので、申告が必要な会社の規定であれば、申告はしなければなりません
4.先行投資が必要になる
副業によりますが、今までは、会社が業務に必要なものは用意してくれていました。
しかし、副業をはじめるのであれば、すべて自分で用意しなければなりません。
支出が少ないIT系の副業であっても
- 名刺
- ウェブサイト(サーバー、ドメイン)
- ソフトウェア
- パソコン
- 通信費
- 光熱費
- 交通費
ぐらいは、必ず発生してしまいます。
投資が発生する飲食店やレンタルサービスなどであれば、数百万円の資金が必要になるのです。
副業の内容にもよりますが、ある程度の先行投資が発生してしまうのです。
5.うまくいくとは限らない
副業をはじめるまでは「月10万円ぐらいを目標にがんばろう」と思っていても、実際にうまくいくとは限りません。
- 「Youtubeをやってみたけど、思ったように視聴回数が伸びない」
- 「システム開発で稼ぎたいけど、どうやっても受注が来ない」
- 「週末だけ飲食店を開業したけど、お客さんが来ない」
- 「不動産投資をしてみたけど、借りる人が見つからない」
先行投資をして、週末の時間を費やしても、売上がいっこうに上がらずに副業を止めてしまう方も少なくありません。
副業は、経営的な要素が大きい分、成功すれば数百万、数千万円の収入になることもあれば、半年、1年やっても、1円にもならないこともあるのです。
先行投資をしたのに売上が立たなければ、当然、大赤字となってしまいます。
6.精神的な負担が大きい
会社員だけであれば
- 平日:会社のことを考える
- 土日:休む、遊ぶ
というシンプルな形で良かったのです。
- 平日:会社のことを考える
- 土日:副業のことを考える
となってしまうと、休む時間が確保できなくなり、精神的にずっと仕事をしているような感覚になってしまいます。
人によっては、休みをうまく作れずに、精神的に病んでしまう方も少なくありません。
自分の精神面の許容範囲の中で、副業をやる必要があります。
また、同僚からの見る目が負担になったり、同僚に申し訳なさを感じてしまうなどで、メンタルに負担を抱えてしまう方もいます。
7.税金は自分で確定申告しなければならない
副業での収入にもよりますが、会社員のころは、会社が源泉徴収(給料からの天引き)という形で所得税・住民税を支払ってくれていました。
副業で一定額以上の収入が出てしまうと、自分で確定申告をして、税額を確定させ、自分で納税する必要が出てきます。
税金の申告の手間が発生するということです。
8.詐欺などに会う可能性もある
副業をする人を狙った詐欺も少なくありません。
- 絶対に稼げるマルチビジネス
- 稼げる方法がわかる無料セミナー
- 稼ぎ方をみんなで共有する会員組織
怪しいものも少なくありません。
副業は、自分の自己責任でやることになるため、怪しいかどうか?の目利きができないと、詐欺や悪質な商材をつかまされてしまうリスクがあります。
まとめ
副業のメリット
- 副収入が手に入る
- 好きなことができる
- スキルアップができる
- 現在の仕事が万が一なくなった時のリスクヘッジになる
- 転職の下準備ができる
- 独立・起業の下準備ができる
- 自分の能力を発揮する
- 仕事とは別の人間関係、コミュニティを築ける
- 暇つぶし
副業のデメリット
- 時間がなくなる
- 本業に悪影響があるケースもある
- 会社がOK出してくれないケースもある
- 先行投資が必要になる
- うまくいくとは限らない
- 精神的な負担が大きい
- 税金は自分で確定申告しなければならない
- 詐欺などに会う可能性もある
副業のメリットデメリットを見れば、あなたが副業をすべきか?どうか?が見えてきます。
少しでもメリットの方が多いと感じたのであれば、先行投資などでお金を失うことのない副業を選択して、まずはやってみるのも一つの方法と言えます。